岩手県協同組合間提携協議会(会長:門脇功県農協中央会副会長)と地産地消いわて協同組合協議会では、2010年7月14日に、盛岡市内の岩手県産業会館(サンビル)において、「第88回国際協同組合デー岩手県集会」と「地産地消いわて協同組合協議会設立6周年講演会」をあわせて開催し、県内の生協、農協、漁協、森林組合から約140名が参加しました。今回は、「地域の再生に協同組合は何ができるのか−転換期情勢とはなにか・協同組合の理念と原則から考える」を合同のテーマとして開催したものです。
会合では主催者を代表して門脇功協議会会長が「この記念行事を通じて、協同組合の使命を再確認し、生産者・消費者相互の連携を深めてほしい」と挨拶した後、記念講演、各協同組合からのアピール発表が行われました。
※毎年7月第1土曜日の「国際協同組合デー」は、世界の協同組合運動の発展を祝い、平和とより良い生活を築くために運動の前進を誓い合う日です。岩手県でも毎年この日に前後して「岩手県集会」を開催し、県内の協同組合が集って学習会や講演会を行っています。
☆昨年度の国際協同組合デー岩手集会の様子
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▲会場の様子 |
▲各協同組合からアピールの様子 |
<第88回協同組合デー・地産地消いわて協同組合協議会6周年講演会の概要>
- ◇主催:
- 岩手県協同組合間提携協議会(事務局:JA岩手県中央会)
地産地消運動を促進する岩手県協同組合協議会(事務局:JA岩手県中央会・岩手県生協連)
- ◇とき:
- 2010年7月14日(水)13:30〜15:45
- ◇ところ:
- 岩手県産業会館
- ◇記念講演:
- 「地域の再生に協同組合は何ができるのか」(要旨※講演資料より抜粋)
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- 講師:北川太一福井県立大学教授
●今、なぜ、「協同」なのか
- 協同組合とは「組合員の思い(願い)を事業と活動を通して実現する組織(仕組み)」
- ロッチデール組合の設立と時代背景(市民による暮らしの自衛と民主運営)
●協同組合の位置づけの低下(「西暦2000年における協同組合」の指摘)
⇒内閣府行政刷新会議「規制・制度改革分科会“農業WG”」の議論の問題点
⇒外部からの縦割り攻撃(いわゆる“市場原理主義の行き過ぎ”)
●食と農をどう認識するか(⇒「食料・農業・農村基本法」のセサク理念の再確認)
⇒農業政策の混迷、食と農の分断、農業の将来に対する国民的合意形成の不在
●地域再生のための3つの視点
(1)人と人(つながり、社会) (2)自然環境、地域資源の健全・活用 (3)小さな経済
●食と農を結び、協同の力を発揮するために
☆多様な農業(担い手・経営)を認め合い、共存する。
☆不可欠な農業者(生産者・小農地)からの情報発信。
☆消費者が地域の農業を理解し、応援する(ための仕組みづくり)。
☆重要な鍵を握る「農を活かした「食育」「環境」のとりくみ。
☆「何でも大きくなる中で、もう一度、小地域を舞台とした小さな協同の仕組みづくりが求められている」
☆そのために必要なキーワード(糸を紡ぐツール)
(1)くらし (2)学び (3)つながり(志し・信頼) (4)活動と事業 (5)舞台としての地域
▲講師:北川福井県立大教授
◇各協同組合からのアピール
●農業協同組合:「[復活!私たちの産直サラダ会」(地産地消を通した地或活性化への貢献)
JAいわて花巻女性部 花巻地域支部 婦人部
●森林組合:「“楽しい地域拠点”を目指して」 東磐井地方森林組合 婦人部
●漁業協同組合:「釜石湾漁協釜石女性部の取組み」 釜石湾漁協釜石女性部
●生活協同組合:「“顔と暮らしの見える”産直活動と地産地消のとりくみ」 いわて生協
<問い合わせ先>
岩手県生協連 事務局 電話:019−684−2225
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