岩手県生活協同組合連合会 会長理事 飯塚 明彦
旧年中は、格別のご厚情を賜り、心から御礼申し上げます。
組合員のくらしは、ロシアによるウクライナ侵攻の長期化と、記録的な円安の進行により、食料品をはじめとする生活必需品の上昇により、一層厳しいものになっています。特に電気などエネルギー価格の高騰は、生協経営自体を大きく圧迫しています。
世界情勢の変化は、価格だけの問題ではなく各国による食料・燃油・肥料の争奪戦を引き起こし、岩手においても農林水産業の生産基盤が脅かされています。食料危機、気候変動によるリスクが高まる中で、国の安全保障は、食料やエネルギーの自給率向上にむけ見直しと強化が優先される必要があり、軍備増強のみが語られるべきではありません。
コロナ禍で生活苦を抱える人が増加する中、子どもの貧困、格差拡大への対応についてもフードドライブや、フードバンク、支援団体との連携など共助の仕組みづくりも広げてまいりましたが、自助努力や助け合いだけでは限界があります。国による公的制度の充実が求められます。
17会員(50万人組合員)は、それぞれの創設の理念や目的の達成にむけて努力するとともに、共通の願いである「憲法に基づく平和で人権が尊重される社会」「核兵器のない世界」「原発に頼らない再生可能エネルギーの普及」「健康で安心して暮らせる地域社会」、「食料、食の安全安心を次世代につなげる」、SDGsがめざす「誰も取り残さない持続可能な社会」の実現にむけて、事業・運動を進めてまいります。
皆様のますますのご多幸をご祈念し、引き続きのご支援とご協力を賜りますようお願い申し上げます。 |