岩手県生協連など3団体の代表6名は、暖房費が増える冬を控えた、2019年10月17日に、県庁を訪れ、岩手県議会の関根敏伸議長に、2011年度以降、県が実施している震災被災者を対象とした灯油購入のための補助、いわゆる「福祉灯油」の継続を求める請願書を手渡しました。
請願に先立ち、全会派と無所属の議員から紹介議員の承諾を得ました。当日は、代表6名に、4名の紹介議員も参加くださいました。対応いただいた、関根議長は「継続した取り組みをしていけるよう頑張りたい」と前向きな姿勢を見せてくださいました。
今回の請願団体は、いわて生活協同組合、県学校生協、県消団体連、岩手県生協連の4団体です。
岩手県は昨年度、宮古市や大船渡市など沿岸の12市町村に対し、1世帯あたり2500円を上限に灯油購入費を補助していて、去年は1万8167世帯が助成を受けました。
<提出した請願書>
2019年10月17日
被災地での福祉灯油の継続を求める請願
【請願趣旨】
岩手に住む私たちにとって暖房は不可欠であり、「灯油」はその主力エネルギーとして欠くことができない生活必需品です。昨年の平均的な家庭の一冬の灯油負担額は8万6千円を超える(いわて生協調べ、一冬平均960リットル使用)など4年間上昇し続け、家計の重い負担となっています。今年9月現在も、18リットル1缶1600円台という高価格が維持されています。
こうした中、9月14日には日本の原油の4割を輸入するサウジアラビアの石油施設が攻撃され、供給不安や価格の高騰、また中東の緊張を理由にした便乗値上げも心配されます。原油の高騰は、電気やガス料金にも影響し、私たちの暮らしはもちろんのこと、県内の事業者や生産者にまで大きな影響を与える問題です。また、10月1日からは消費税が10%に増税され、灯油価格も今以上に上昇します。
岩手県は8年連続で沿岸被災地を対象に「福祉灯油への支援」を実施してきました。震災から8年半が経過した現在も、応急仮設等には1千人近い方が暮らし、厳しい生活を余儀なくされています。仮設住宅にお住まいの方がいる間は、「福祉灯油」のような温かい支援の継続が必要と考えます。
つきましては福祉灯油について、以下の施策をお願いいたします。
【請願項目】
1.岩手県として、今年度も「被災地での福祉灯油」への支援を継続すること。
被災地での福祉灯油の継続を求める請願書はこちら【PDF:200KB】
▲県議会の関根敏伸議長に請願書をお渡ししました
●これに先立つ10月4日(金)に、9名で県へ要請活動を行いました。
岩手県生協連など3団体の代表9名は、県庁を訪れ、福祉灯油継続や灯油の安定供給などについて要請行動を行いました。これに対して、県側からは、環境生活部長、副部長、県民生活センター所長たちに対応くださいました。生協代表からは、「福祉灯油は沿岸の継続はもちろんのこと、全県的に対象を増やしてほしい、GSの減少が進み過疎地では購入が大変になっています」、「また、災害が多発しておりそれに備えた対応や安定供給を国に訴えてほしい」などを伝えました。
▲左側:生協の代表、右側:県環境生活部長・副部長・県民生活センター所長
<問い合わせ先>
岩手県生協連 事務局 電話:019−684−2225
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