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県生協連ニュース

2018/01/01

新年のご挨拶

2018年1月

日本生活協同組合連合会

代表理事会長 本田 英一

新年あけましておめでとうございます。

 全国の会員生協の役職員の皆様が、組合員のくらしや地域を支えるため、日々奮闘されておられることに心より敬意を表します。

 地域やくらしに目を向けますと、少子高齢化による人口減少が急速に進む中、地域の様々な団体が連携し、社会的課題を解決していく取り組みがより重要になってきています。この間、全国の生協では地域の課題解決に向けた様々な実践が行政、他団体と交流・連携して着実に進められています。特に、格差・貧困の問題が深刻になっている中、フードバンク・フードドライブ、子ども食堂などの多様な取り組みが、地域の方々との協力の下で大きく広がっています。地方自治体との間で、地域見守りをはじめ、子育てや地域活性化などを含む包括連携協定を結ぶ取り組みも広がっています。安心してくらせる地域社会づくりのために、地域での連携を通じ、組合員が力を出し合う領域を広げ、生協の強みを生かした取り組みをさらに強めていきましょう。

 世界では、国連サミットで採択された「持続可能な開発目標(SDGs)」の達成に向けて、各国政府だけでなく、多くの組織が意欲的な取り組みを始めています。SDGsの「誰一人取り残さない」という理念は、生協をはじめとした協同組合の理念・方針にも合致し、今後、様々な事業や活動の分野において、目標達成に貢献することが期待されています。平和の分野では、全国の生協が取り組んだ「ヒバクシャ国際署名」が、地域で多くの共感と賛同をいただき、100万筆を超える署名が寄せられました。今後も引き続き、共に取り組みを進めていきたいと思いますので、お力添えをよろしくお願いいたします。憲法改定議論が国会で本格化しつつあります。「平和とより良き生活こそ理想」とする生協は、今こそ協同組合の力を発揮し、平和で持続可能な社会の実現に向けて取り組みを進めてまいりましょう。

 事業を通じた組合員のくらしへの貢献では、社会や環境、人に配慮してモノやサービスを利用する消費のあり方「エシカル消費」に対応した商品や、子育て層など若い世代のニーズに対応した商品、健康に配慮した商品などの取り扱いが広がっています。今後一層組合員のくらしの変化に寄り添った商品づくりを進めるために、組合員とのコミュニケーションをはかり、幅広い世代の参加で取り組みを強化していきましょう。

 2018年は、日本の生協の次期ビジョンの論議を本格的に始めます。2020年代は、少子・高齢化と人口減少・労働力不足、地域社会や人間関係の変化、IoTやAIに見られるITの進化など、これまでにない社会の変化が想定されます。全国の生協において、次期ビジョンの論議を通し、これからのくらしと生協の事業をめぐって起き得る様々な環境変化を、より広い視野で捉えていくことが重要ではないかと思っております。生協の社会的役割を発揮していくために、全国の生協の役職員・組合員の積極的な論議への参加をお願いいたします。

 最後に、この1年が皆様にとって実り多い年になりますようお祈り申し上げ、新年のご挨拶とさせていただきます。