岩手県生協連(岩手郡滝沢村)の加藤善正会長理事(TPP等と食料・農林水産業・地域経済を考える岩手県民会議世話人)は、11月11日、野田佳彦首相が「環太平洋連携協定(TPP)で関係国との協議入り」を表明したことに対して、「TPPへの参加表明に断固抗議します。食料の外国依存を強める危険な道であり、消費者が是非を判断できる情報もなく拙速すぎる」との声明を出しました。
第一次産業の多い県内では、「TPP等と食料・農林水産業・地域経済を考える岩手県民会議」「いわて食・農・地域を守る県民運動ネットワーク」(略称:いわて食・農ネット)の参加団体はもとより、農協や漁協は抗議声明を出すとともに、今後抗議行動を強めることを表明しています。県生協連は今後、「TPP交渉参加反対岩手県民20万人署名」への取り組みを強めます。
☆加藤会長の声明などが載る「岩手日報WebNews」はこちら
<加藤善正岩手県生協連会長理事の抗議声明>
TPPへの参加表明に断固抗議します。
TPPが、経済振興や農業再生の起爆剤になるかのような幻想を振りまくのはやめて欲しい。TPP賛成論者でさえ、TPPに参加することで日本の食料自給率が向上するとは思っていないはずです。消費者は、将来の食料確保を真剣に考えています。今まで以上に食料の外国依存を強めるTPP参加の道は、危険な道としか思えません。
岩手のような地方経済は、農林水産業などの第一次産業を基盤にしています。安心できる食料の生産、社会・雇用の安定のほか、農地や山林を荒廃から守り、環境や国土、生物を保全する役割を担ってくれているからこそ、私たちは安心して暮らしていけるのです。よって、東日本大震災からの復旧・復興も、農林水産業の再生にかかっています。巨大地震に加え、津波、原子力災害、風評被害等で打ちのめされている生産者に、辛いところをがんばっていただかなければならない大事な時期に、なぜ多くの生産者の反対や不安の声を無視して参加を強行するのでしょうか。復興の妨げにしかなりません。
TPP参加には、農林漁業分野だけでないさまざまな影響があると言われています。最近やっと、そのデメリットが少しだけ報道されるようになりましたが、まだまだ消費者にはTPPの是非を判断できるほど十分な情報はありません。拙速に参加を決め、国民への説明より海外への表明を優先する政府のやり方にも、大変な違和感を感じます。TPP参加表明の撤回を強く望みます。
2011年11月11日
(TPP等と食料・農林水産業・地域経済を考える岩手県民会議世話人)
岩手県生活協同組合連合会 会長理事 加藤善正
☆いわて食農ネット「TPP参加反対」で緊急街頭署名報告はこちら(2011年10月31日掲載)
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▲10月15日の盛岡市内での街頭署名の様子▲ |
<問い合わせ先>
岩手県生協連 事務局 電話:019−684−2225
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