岩手県生協連(本部:岩手郡滝沢村、加藤善正会長理事)は、10月20日、岩手県民会館(盛岡市)において、「2011年度第2回灯油委員会」を県生協連・いわて生協・県学校生協の委員約20人が出席し開催しました。委員会では、9月15日開催の第1回灯油委員会以降の取り組みの報告と交流、意見交換を行った後、10月31日から11月26日までの灯油価格を決定しました。
●この間の取り組み報告(市町村議会への請願活動と県議会への請願活動)
投機マネー抑制や、被災者や社会的弱者救援のために、例年とは違う対応策を国に求めて、市町村議会から国へ意見書をだすことと、市町村自身も福祉灯油を実施するよう求める請願を8月中旬から10月中旬まで取り組みました。その結果、33市町村中26議会へ請願ができました。このうち10月19日現在、13議会が請願採択、4議会が一部採択(意見書は出すが、福祉灯油の実施は見送り)、1議会が選挙のため継続審議、8議会が審議中という結果となっています。9月28日には4県連9名で東北経済産業局に対し、価格問題だけでなく、安定供給や被災地支援策についての交渉を行いました。また、10月17日に11団体の代表11名で県議会議長に対して「石油製品の安定供給と原油高騰への特別対策についての請願」行動を行いました。
☆10月17日の灯油についての請願行動報告はこちら(10月24日掲載)
●灯油価格1リットル87円と18リットル1,566円⇒特別価格:85円と1530円と決定
県生協連は、第2回灯油委員会を県内の生協の関係者20名の出席をえて開催し、当面(10月31日〜11月26日までの「配達・定期巡回価格:1L87円(1缶1,566円)」と「電話注文価格:1L88円(1缶1,584円)」を決定しました。しかし、この期間は利用促進をはかるため、実質的には、2円下げ、特別価格とし、1L85円(1缶1,530円)とすることとしました。
- ■10月31日〜11月26日
- 1リットル:87円 18リットル:1,566円
- ⇒1ヶ月は3円引きのため実質は
- 1リットル:85円 18リットル:1,530円
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▲第2回灯油委員会の様子 |
●今年の灯油の状況(要点を委員会資料より抜粋)
■暮らしを脅かす石油、灯油問題
- 9月に一時的に下がった原油価格が10月は強含みで推移。
- 3.11後の投機相場の再来
- 世界的投機による原油、資源、食糧投機は予断を許さない
- 当面は欧州の信用不安情勢により多少の動きはあるとみられるが、投機マネーが「金」と「原油」に流入して高騰維持をさせていることには変わりはない
- 資源、食糧などの金融資産化と投機的変動
■日本国内の状況と課題
1. 国内の元売の週決め仕切り価格は、全油種値上げになっている。
- ガソリン・軽油・灯油の中で「灯油」が一番高くなっており、ガソリンでは儲からない分を、灯油で利益を取ろうとしている動きは昨年と同様。
2. 灯油在庫は、前年比30%増の337万キロリットル。この冬の安定供給については国や県の責任は重要。
3. 今後の価格の見通しは不透明なため暫定価格方式とする
- 原油高騰と仕切り価格の値上げの変化が大きく、今冬は原油価格は高いまま維持するだろうとの予想もあり、決定ではなく「暫定価格」での発表にします
■当面の進め方:この「暫定価格」をお知らせしながら、灯油の共同購入の仲間づくりをすすめていきましょう。また、元売会社へ適正価格と安定供給の要求、国や県への要請などの運動も強化していきましょう。
<問い合わせ先>
岩手県生協連 事務局 電話:019−684−2225
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