岩手県消費者団体連絡協議会(高橋克公会長)は、東日本大震災発災から3カ月を経過した6月15日に、岩手県の工藤孝男環境生活部長に、「被災者の願いに沿った救済と生活再建についての要請を行いました。懇談の中で、県行政の被災者に寄り添った、被災市町村との支援に敬意を表し、3か月たった今も約2万6千人の避難者がいること、消団連の会員団体が、医療や相談活動、物資支援、子どもや女性、高齢者等への被災者支援を継続していること、「いわて食・農・ネット」や「いわて生協」と協力して、県から要請のあった陸前高田市と大槌町の避難所や自宅避難者への夕食弁当の炊き出しを行っていること、現在でも未だに上水道の復旧していない所、支援物資で何とか日々の生活を営んでいる実態のあること、被災された方々はこれからの生活に大変な不安を持っていることなどを伝え、岩手県が9億円の補正予算に加え、産業再生、特に水産業再生に向けて1,216億円の補正を組んだことを評価し、その具体化を急いでいただきたいこと、更に、国への大幅な災害復旧、復興に向けた補正予算への働きかけをお願いしたい、千年に一度といわれる大震災に遭遇した同じ県民・消費者として、今後の生活再建が被災者の願いに基づいて一日も早く実現することを願って、達増拓也岩手県知事宛に下記の「被災者の願いに沿った救済と生活再建についての要請書」をお渡ししました。
要請書を渡す高橋会長(左)と工藤環境生活部長(右)
<県消団連の要請事項>(要請書より抜粋)
- 個人資産( 家、車等) や中小企業の二重ローンの軽減を国に働きかけ、県独自でも何らかの援助を検討してください。
- 被災者が一日も早く希望を持って生活再建ができるようにするため、市町村の相談活動の充実が必要です。消費者行政活性化基金を活用して委託業務も含めて、検討をお願いします。
- 被災者に支給されたお金を狙っての悪質商法が報告されています。相談・広報活動の充実をお願いします。
- 住民主体の復旧・復興の街づくりが出来る仕組みを作り、県の援助をお願いします。
- 仕事がないと生活再建は見えてきません。漁業、水産加工、製造工場の再建への公費投入を国に働きかけ、岩手県単独での事業所再開に向けての補正予算の効果を検証しながら、さらなる支援強化を検討してください。
☆「被災者の願いに沿った救済と生活再建についての要請書」(全文)はこちら(PDF:103KB)
<問い合わせ先>
岩手県消団連 事務局 電話:019−684−2225
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