日本生協連(本部:渋谷区)は、2010年6月18日、東京都品川区で第60回通常総会を開催しました。総会には代議員867人(含む書面議決・委任状)が出席し、第11次全国生協中期計画、2009年度事業報告と決算、2010年度事業計画と予算、医療福祉生協連への加入など提案した11議案すべてを賛成多数で可決し終了しました。岩手県からは、県生協連の加藤善正会長理事はじめ、いわて生協(4人)、県学校生協(2人)から7人の代議員が出席しました。加藤会長は全体討論の中で、第11次全国生協中期計画に反対すること、消費税増税反対の生協らしい運動をしようと提起しました。
総会冒頭で、日本生協連の山下俊史会長が、「第11次全国中計の第1の視点は生協への信頼の再形成としました。餃子事件の犯人が逮捕されたとはいえ、全容解明ほど遠く、今後も解明と情報公開を求めて行きます。先般のニューヨークのNPT再検討会議には、100名を超す代表団を派遣し、現地で、被爆者の活動をサポートし、被爆の実相を広げる活動に取り組みました。NPT再検討会議では、10年ぶりに最終文書と廃絶に向けた実施計画が採択されました。今後は核兵器の廃絶に向けて、採択された行動計画が実行されるよう見守り、廃絶への道筋をつけさせるため平和に取り組みましょう。2012年は国連による“国際協同組合年”です。地域社会における協同組合の役割を高め、情報を発信し、持続可能な社会への弾みの年としたいと思います。」と挨拶しました。
●11の提案議案に対して15人が発言しました(女性代議員7人)
加藤会長理事が、第11次中計に反対し、消費税増税反対を呼びかけました。
矢野和博専務理事から第1号から第11号議案の提案を受け、休憩の後、全体討論に移りました。会場からは、第11次全国中計への賛成と反対、ビジョン、食と農業、平和とNPT(核不拡散条約)会議、経営問題、商品事業とビジョン、子育て支援、医療福祉生協連設立などのテーマで19人から発言通告があり、このうち15人の代議員が、1人4分という持ち時間の中で質問を含め活発に発言しました。
矢野専務が、質問への回答を含む「討論のまとめ」を行った後、各議案ごとに採決した結果、全議案を「賛成多数」で採択しました。最後に、芳賀唯史専務理事が閉会を宣言し総会を終了しました。
岩手県生協連の加藤善正会長理事は、「第11次全国生協中計」に反対する立場から、時間不足でお話しできない点は、すでにお送りしてある『「協同組合らしい生協運動」の再構築を願って』をご覧ください」と話した上で、「3年前の第10次中計策定時に、資本の論理を批判し、人間の論理を貫いた協同組合らしい生協の運動と事業の一体的な展開としての全国中計こそが必要ということで反対しました。第11次中計もこれまでの延長の発想から変わっていない。今年はICAのレイドロー報告から30周年です。今こそレイドロー報告の提起した「4つの重点課題」の学習運動を全国中計柱に据えるべきです。また、かつて日本生協連も社会的弱者の救済、公正な社会の実現を掲げたことがあります。また、今出てきている消費税の増税は弱者いじめの何物でもありません。これに反対しないのでは協同組合のアイデンティティはありません。全国の皆さん、消費税の増税反対を生協らしく、ともに戦いましょう。」と発言し、会場から大きな拍手がわきました。
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発言する加藤県連会長理事 |
会場の様子 |
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<問い合わせ先>
岩手県生協連 事務局 電話:019−684−2255
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