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県生協連ニュース

2006/07/12
「第2回生協組合員・役職員協同組合講座」開催報告
 
 くらし・社会経済が構造的に大きく変化している中で、くらし・地域・平和・経営の4つの危機をしっかりとらえ、「地域に根ざし役立ち、地域に信用され、地域にサポートされる」生協をめざしていくために、とりわけ学校教育の変化の中で子どもたちに現れている変化と問題をとらえ、子どもたちの未来のためにあらためて大人と地域、生協運動の果たす役割などを学ぶことを目的に、2006年7月12日、第2回生協組合員・役職員協同組合講座を開催しました。

 講座1は、「学校教育の現場と子どもたちのために地域・生協の役割を考える」と題して、岩手県民間教育研究会代表でポラン農業小学校スタッフの小野寺武男さんに、「今の学校と子どもたちの現状、教育基本法の改正で教育はどこへ向かおうとしているのか。そのような状況に中で今、何を大事にすべきか」についてお話いただきました。

 「学力」向上の大合唱、効率・能率主義へ変質する教育の現場で子どもと向き合えない先生が急増していること、その中で子どもたちは「荒れ」が低年齢化し、友達をうまく作れない、指示待ち族が増加するなど深刻な学校教育の現状が伝わりました。

 また、教育基本法の改正は、教育の機会均等を奪うだけでなく子どもたちの人間的自立を疎外するものであり、国による教育の私物化と直接土足で介入できる道を開くことになるなど、問題点が指摘されました。

 このような状況をふまえ、先生だけでなくすべての大人がこれからの教育を考え行動すること、「子育て」の中心に「人格の完成」を貫くこと、「学校」に限らず多様な「豊かな発達環境」を保障していくことの必要性が語られました。

 講座2.は、永続経済研究所代表の大嶋茂男さんから「広がる格差社会と未来をひらく協同組合運動への期待」について講演いただきました。

 グローバリゼーションと市場原理主義のもとで、くらし、地域、平和、環境の危機が、地球規模で広がり、耐えがたい格差が拡大しており、その結果、現代社会は持続不可能な社会になりつつあると、大嶋先生は警鐘をならします。「資本利益優先の中央支配ではなく、人間のくらしと権利優先の経済を地域から創造するために、協同組合・NPO・社会的企業体の協同に期待する時代がきた」との話を伺い、改めて、協同組合の果たす役割について確認しあいました。

大嶋茂男さん
大嶋茂男さん