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県生協連ニュース

09/02/02

岩手県生協連「2008年度第2回協同組合講座と生協学校」を開催
〜社会保障後退の現在、生協の社会的使命を改めて学ぶ〜
 

 岩手県生協連(本部:岩手郡滝沢村)では、2008年度2回目となる「協同組合講座」を2009年1月20日に、「生協学校」を1月21日に、それぞれ開催しました。協同組合講座には、県内の6生協38名の役職員が、「生協学校」には3生協10名の職員が参加しました。この2つの研修会は、前者の協同組合講座は役職員を対象に「協同組合の存在意義と使命を学ぶ」ことを、後者の生協学校は若手職員を対象に、「生協人・協同組合人として力量を身につける」ことが目的です。

 今回の2つの研修では、現在の社会保障が後退する社会情勢と医療・介護の実態を二つの報告から学び、さらに「豪雪・貧困・多病」だった沢内村で、村民と一体となって生命行政を推進した深沢晟雄村長の理念と実践を、作家・及川和男さんの学習講演から学びました。

 若手職員を対象にした「生協学校」には、加藤善正県生協連会長による「生協のアイデンティティとミッション」についての学習が加わりました。

 それぞれの研修の中で参加者たちは、改めて、現在の社会の風潮、この間の国の社会保障を後退させ続けている施策に対する危険性を学び、また、生命尊重をフラッグシップに、国ですら当時なしえなかった「生命行政」を推進した深沢村長の理念と実践の教訓から、「今、生協が何をなすべきか」について学び、そのあとのグループ討論の中で考え合うことができました。

<2つの研修会のカリキュラム> (◎は共通学習会 □は生協学校のみ)
◎学習1「学ぼう、変えよう!冷たい社会保障」
           講師:中央社会保障推進協議会 相野谷安孝事務局次長
◎学習2「政府の医療費抑制政策で岩手の医療はどうなるか?」
           講師:岩手県社会保障推進協議会 村上和雄事務局長
◎学習3「生命村長深沢晟雄に学ぶ 沢内『生命行政』の理念と実践」
           講師:作家・「村長ありき」著者 及川和男さん
□学習4「いまこそ生協のアイデンティティとミッションを問い直そう」
           講師:岩手県生協連 加藤善正会長理事

講師:相野谷安孝さん 協同組合講座の受講の様子
講師:相野谷安孝さん 協同組合講座の受講の様子
講師:及川和男さん 生協学校の受講風景
講師:及川和男さん 生協学校の受講風景

生協学校参加者たちの感想レポートより抜粋

  • 社会保障の問題、課題がよく見えた。現在においては生協の理念、使命も絵に描いたもちみたいになっていると思う。むしろ生協が先頭に立ってそのような問題について提起・発信する立場なのでしょうが、資本主義のまどろみにまんま流され、自ら混沌の中に身を投じてしまった感がある。
  • 国のツケの地方への押し付け。それによる医療・福祉・教育がないがしろ。高齢者・乳児の保障の改悪で、どの世代も住みにくくなっている。もっと生協が発信できることがあるはず。自組織を守るために見て見ぬ振りをしている部分も多くなっていると思う。
  • 「運動としての生協のあり方」が現在最も失われてきているのではないかと、あらためて認識することができてよかった。
  • いろいろ難しい内容があったが参加して、協力・団結の強さを知ることができた。
  • 沢内村の深沢村長の講座は勉強になった。生命の尊さという信念を貫き、村民の願いとニーズを自分の足で聞いて回り、実現したことに感動すら覚えた。
  • 「国民の意思を無視し、机上での判断で衰退していく医療や介護」の報告と、「村民の意見をしっかり聞き、願いを叶えた深沢村長」の報告。この相反する講座を聞き、今後自分がどのように行動していくことが組合員のため、自分ためになるかということを深く考えさせられた。
  • “物種あっての命”ではないという言葉が心に残りました。それが現在出た言葉ではなく、数十年も前に残された警告である、ということに考えさせられました。
  • 沢内村の村長の話は、なかなかできないことなだと感じた。自分だけでは何もできない(たとえ権力を持ったとしても)ので、医療生協として生かして行きたいと思った。
  • 深澤村長の人となりや生い立ちなどを知って、あらためてその業績につながる情熱の芽を感じたように思った。

<問い合わせ先>
  岩手県生協連 事務局 電話:019−684−2225